2016/08/23

なにげない魔法の言葉

唐突ですが、論語を読む機会はありますか?私は、ウチの子用に購読したつもりが私の愛読紙にもなってしまった小学生新聞で、論語に触れるのが図らずも日課となっています。何千年も伝えられてきた教えだけあって、ひとつ読むたびに「なるほどー」、「たしかにー」となります。たとえば、今朝の論語は、「〜喪は其の易めんよりは、寧ろ威めよ」でしめくくられていて、意味は、「お葬式などは、変に行き届きすぎるよりも、どこか、まとまりがないくらいでちょうどいいのです」とのこと。どうですか?なりほどー、ってなりません?そんなわけで首を縦に頷き心を清めたり、道徳観を高めみたりしているのですが、面白いことにある漫画を読んでもそんなことがありました。こちらは、固い論語とは真逆の、ふんわりとした、やわらかーい言葉で語られる教え。正直言うと、論語との比較はこじつけのようで苦しいかもですが、とにかく、「なるほどー」「たしかにー」的な発見満載の、心が洗われ、和む、魔法の言葉が詰まった日常の玉手箱のような作品なんです。それが、これです!

『すみれファンファーレ』(松島直子・作/小学館)

すみれファンファーレ

そもそも、本の検索目的でネットサーフしていたら、『学べるマンガ100冊』(文藝春秋)というのに出くわし、即購入したのがきっかけです。「『あさきゆめみし』から『キングダム』まで、マンガは最高の教科書だ!」という帯の文句に劣ることなく、既読の作品もあるとはいえ、紹介されている作品どれもこれも興味深くて、垂涎を禁じ得ませんでした。頭痛を覚えるほど悩んだ末、『すみれファンファーレ』(1~5巻)に決めたんです。決め手は、小4の主人公と同じ年齢の子が読んだらどう感じるのかも興味深い、とのコメントがあり、ウチの子の目に止まるようなことがあっても安心だと思ったからです。過激な漫画って、たくさんありますからね。

学べるマンガ

(ほら、あれもこれも読んでみたくて付箋貼りまくってマス!)

それで、結果、正解でした。大正解。

さて、内容です。主人公のすみれちゃんは小学4年生で、最近お母さんと二人暮らしになったばかり。「リコン」したお父さんとお母さんをはじめ、周囲の人たちの事情に気遣うすみれちゃん。のっけからその健気さに心打たれます。一方で好奇心旺盛。日常の大小様々な「不思議」や「変」に、ほのぼのと、でも鋭く、疑問を投げかけるセンスの良さも感じられます。様々な社会問題も取り上げつつ、お料理のレシピや、くらしの知恵も盛りだくさん。なにより新鮮なのは、登場人物に悪い人が登場しないところ。どんな映画も小説も、究極善人と悪人の戦いみたいなところがあるのに、それがない。みんなそれぞれ思うところがあったり、立場があったり、それゆえのプチ衝突もしかりの毎日ですが、相手への気遣いを決して忘れないんです。改めて、思いやりの素晴らしさを思い知らされました。

第1巻は、おとうさんの新しいお家を訪れるすみれちゃんから始まります。6巻がまだ出ていないようなので、締めくくりは今のところ第5巻で、ロシアに帰国してしまう大切なお友達との別れ。なにげない魔法の言葉で語られるたくさんの発見や教えを蒙り、じんわり型感動シーンに止めどもなく流れる涙も無視して、読みふけりました!

これが、2016年、私の夏休み。

(Anne)

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