2017/03/20

コピ・ルワック

コピ・ルワック

みなさんは紅茶とコーヒーのどっち派ですか?

私は無類の紅茶好きで、毎朝どんぶり一杯分ぐらいのミルクティーを飲み干します。この習慣は学生の頃からですが、最近はその後、午前中に、一杯のコーヒーを飲むことが多くなりました。

コーヒーを飲むと食欲が失せるので、一時はダイエットの味方として飲んでいた時がありましたが、それはさすがに不健康でしたね。それ以降、何年もの間、コーヒーをすすんで飲むことはなかったのですが、今コーヒー付いているのには訳があるんです。

友人に、後進国の農業支援で世界中を飛び回っている人がいます。律儀な性格なので、いつも東京に来ると各国の特産物を手土産に持ってきてくれるのですが、彼の手から渡される食べ物はすべて美味しく、品物は気が利いたものばかりなのです。そんな彼がブラジルからの手土産だと言って持ってきてくれたのが、コーヒーでした。しかも気前が良いので、大量の。確かにブラジルといえばコーヒーですよね。生産量は世界一、全体の3割は占めていますから。でも紅茶派の私は、手土産を受け取って飛び上がるほど嬉しかった、とは言い難い気持ちでした。

一方、この彼はコーヒー一徹。某コンビニの100円ブレンドさえ美味しそうに飲むその姿を見たら、なんだか私もコーヒーが飲みたくなてしまった訳で、そして頂いたブラジリアン・コーヒーを淹れてみたんです。その美味しかったこと!早速、その彼に感想を伝えると、今度は三軒茶屋にある贔屓のコーヒー店から、ウガンダのコーヒーを買ってきてプレゼントしてくれました。そのまた美味しかったこと!甘いチョコレートのような、なんともいえない香りがして感動的でした。それからというもの、私は頑固な紅茶派にはかわりありませんが、午前中、一杯のコーヒーを楽しむ習慣も持つようになったわけなのです。

(三軒茶屋のコーヒー店、OBSCURA→http://obscura-coffee.com)

そこで、ですが、コピ・ルワックってご存知ですか?

そんなこんなでコーヒー付いたわけなので、インドネシアのお土産に、はたまたコーヒーをリクエストしたら、コピ・ルワックを持ってきてくれました。私は単純に普通のコーヒーだと思い、さらりとお礼を言ったら、ちょっと待ったの声。インドネシアの超高品で、ジャコウネコの糞から取れる末消化コーヒーだそうです。インドネシアでは、コーヒー農園で栽培されているコーヒーノキの果実を狙って、マレージャコウネコが漁りにくるそうです。ただ、お目当ての餌は果肉で、種子の方は消化されずに排出されるのだそう。それを綺麗に洗浄して乾燥させたのちに、高温で焙煎するのだそうです。コピ・ルワックを飲む前に、この話を聞かされたので、一瞬気が引けましたが、思い切って飲んでみることにしました。

それが、なんとまぁ、すごいです!驚くほど複雑な香りと味わい!日本では一杯6000円もするとかいう話もあり、分からなくもないです。

ちなみに、このコピ・ルワックが入った箱は、パッケージデザインにジャコウネコの写真が載っているものでした。なにげなくダイニングテーブルに箱を置いておいたら、ウチの息子が目ざとく見つけ、叫びました。「うわぁー!すごい!ジャコウネコの糞から取れるコーヒーだ!」

私が知らなかったものを、なぜ、7歳児が一目見て分かるのだろう?

聞けば「図鑑で見た」とのこと。自慢ではありませんが、さすが、歩く博物館です。

(Anne)

2017/02/28

別れの季節とお餞別

もうすぐ三月。別れのシーズンでなにかとしんみりする時期ではないでしょうか?先輩や恩師との別れ、仲良しのお引越し、旅立ちを見送る親、などなどいろいろな立場の人がいると思いますが、そんな時のお餞別ってどうされてますか?

物が溢れる今の世の中、場所をとる物はご迷惑でしょうし、甘いお菓子もダイエットや体調のことを考慮すると控えた方が気が利いている。お引越しともなれば物より送料負担してほしいぐらいかもしれないし。でもかといってお金は、、、。

お餞別にはほんとうに悩まされますが、昔、外国へ転勤されるご家族に友人とお箸のセットを差し上げた時があって、それは名案だったなと思っています。

そんな折、お餞別のことはさておき、いつものように図書館に読み聞かせの絵本選びに行ってきました。すると、ふとこんな絵本が目に入りました。『ヤマネコ毛布』(作・絵/山福朱実)。

ヤマネコ毛布

開いてみると、一枚一枚額縁にいれて家中に飾りたいぐらい私好みの素敵な版画の数々。早速借りて読んでみました。

ある日、ヤマネコが森を出て行く決心をします。

ヤマネコもうきめた

森の動物たちはヤマネコとの思い出をそれぞれ刺繍にすることにします。

楽しい思い出、不思議な思い出、悲しい思い出、嫌な思い出、様々です。

トラは一緒に爪研ぎの思い出。

ねこの仲間どうし

オオカミは一緒に歌った思い出。

オオカミ遠吠え

ウサギはせっかくのプレゼントを喜んでもらえなかった思い出。

うさぎ悲しい

それぞれ出来上がった刺繍をパッチワークみたいに縫い合わせて、大きな毛布を作ります。

森のみんなはヤマネコにこの毛布をお餞別に渡します。

毛布にくるまって

ヤマネコは旅立ったあと、森の思い出たっぷりの毛布にくるまってぐっすり眠るというお話です。

ポストカード

しかもおまけ付き。切り取ってつかうポストカードで、動物たちの刺繍の写真です。

シンプルだけど、素敵なアイディアが詰まった作品だと思った瞬間、あ、これ別れの季節にぴったりのお話だから地域の読み聞かせにも使えるけど、お餞別にしてはどうかとも思いました。

版画がとても素敵だし、お孫さんがいらっしゃる猫好きの方なら、なおのこと。

そこで、手に入るのか検索してみると、、、。絶版のよう。

ショック!残念!出版社は復刊ドットコムなのに!初版は2015年、つい最近なのに!

というわけで、この作品は今のところ無理ですが、絵本も相手によっては大人でもお餞別になるものだなあ、と思いました。でも、気は心ですけどね。

あと、もう一冊。これは世にも悲しい物語。こんな悲しい話は読んだことない、と思うくらい救いのない話です。

大人向けの絵本ともいえますが、実際人生の酸いも甘いもたくさん経験した大人には重過ぎるかも。

むしろ、これから色々体験するだろう小学生とかの疑似体験として、もしくは深い悲しみにふれて心のボリュームを膨らませるための本として機能するほうが合ってるかもしれないですね。

作者はあの、宮部みゆき。『ヨーレのクマー』(角川書店)。

ヨーレのクマー

『悲嘆の門』(毎日新聞社)作中作がもとになった絵本です。いずれにしても私には悲しすぎて、一回しか読めませんでしたが、みなさん是非一度手にとってみてほしいですね。

(Anne)

2017/02/14

音楽のような外国語

今日はバレンタインデーですね。私は今年も我が家のメンズに用意しました。

2017バレンタイン

うちの主人には『レオニーダス』。綺麗な箱に入った12個入りもよかったのですが、ウチは量が多い方だなと思い、スタンダードの14個詰めにしました。坊主には『Mary’s』のピーターラビット・チョコ。この頃になって、『ピーターラビットの絵本』(福音館書店)の、絵の美しさ&お話の可愛さに気づいたようです。

ピーターラビットのおはなし

ところで。

唐突ですが、みなさんは英語ができますか?日本も英語教育を小学校に導入することになったり、幼児からの英会話や英語保育なども盛んになってきていて、数年後はこんな質問することすら野暮というくらい英語が浸透するかもしれませんね。ところが私に至っては、時代に相応しくなく、英語と聞くだけで硬直してしまうぐらいできません。フランス語の方は、まあ、できます。ということで名誉挽回させてください。

私のように「英語」を聞くと、もしくは外国の人を目の前にすると途端に硬直してしまうという人は、少し前の日本にはたくさんいたと思います。差別とか偏見とか、そういうことではなく、なんでしょうね、島国ならではの反応でしょうか?びっくりして固まる、そんな動物いますよね。それと同じ感覚のような気がします。

そんな私なのに、父はといえば、金髪&ブルーアイの絵に描いたような「外国人」。

昔、こんなことがありました。我が家の山荘でのことです。庭には、青い蛍光灯の外灯がぶら下がっていました。ある朝、人が門から入ってくるのに気付いた父が庭に出てみると、地元の組合員らしき風貌のおじさんです。父に、というか、父の金髪&ブルーアイに気がついたおじさんは、ドキッとするやいなや、その場で硬直。そのまましばらく呆然と父を見ていたそうです。父が、やや偉そうな口調とはいえ、流暢な日本語で、「なにか用ですか?」と聞いてみても無反応。しばらくしてようやく我に返った様子のおじさんは、自分の役目をふと思い出したらしく、庭の青い外灯を指差して、必死の思いで「バード!バード!」と繰り返したそうです。英語の「bird」です。父がいくら日本語で「どうしました?」と尋ねても、目の前の金髪&ブルーアイは英語で喋っているに違いないという思い込みから解放されないようで、バードバードと連呼するばかり。そのやりとりを窓から最初は面白がってみていた母は、さすがに気の毒になりだして、出ていくと、組合員の人は安堵した様子でやっと日本語で説明を始めたそうです。青い外灯は虫を殺してしまう。虫が減っては餌にしている鳥が減少するので、なんとか外灯を外せないか。というような内容のお願いで、野鳥保護の組合員だったそうです。

私はここまでではないのですが、街中で急に英語で話しかけられると硬直します。鼓膜にフィルターがかかったような感じになって、何も入ってこない場合が多く、ただただ、ニコニコしてみせるというパターンです。

その一方で私の耳に音がスイスイ入ってくる言語もあります。イタリア語です。意味はわからなくても、音の粒がポロンポロンと外れて、鼓膜に浸透する感じです。何時間でも聞いていたい音楽のような言語。フランス語が聞き心地の良い言語だとよく耳にしますが、イタリア語はまさに私にとってのフランス語です。

そこで、私の読み聞かせ報告ですが、先日、とても面白い体験をさせてもらいました。

「international book week」という小学校での特別週間で、英語以外の外国語ができる親御さんが、それぞれ得意とする言語で子供達に読み聞かせをするというものでした。私は、フランス語なら、と参加表明し、『バーバパパのいえさがし』を選びました。そのほかに、今回はタイ語、韓国語、フィンランド語があったそうです。大人の私も是非聞いてみたいと思うぐらい珍しい言語もありましたが、子供達も同様で、とても興味を持ってくれたそうです。私がフランス語で読んだときも、とても集中して聞いてくれて、読み終えると「早ッ!」「あっという間だったぁ~!」との声。音楽のように聞いてくれるようです。それぞれの言語がどんなものか、イメージしやすくもなりますよね。とても素敵なイベントだと思いました。(Anne)

バーバパパのいえさがし

私が子供のころから持っている『LA MAISON DE BARBAPAPA』。すっかり色あせてボロボロです。日本語に直訳すると「バーバパパのいえ」だけですが、翻訳の面白さは、できるだけ原語のニュアンスを残しつつ、それでもできるだけそれぞれの言語にしっくりくるような、自然な表現に持っていくかというところだと思います。この場合、「いえさがし」としたほうがずっと魅力的ですよね。

2017/01/31

真冬のサマードレス

湯たんぽ達

これは以前に『大人のおしゃれ手帖』でご紹介いただいた、私のあったかグッズ・湯たんぽ達です。この時期の必需品!

さてさて。寒い日が続いたのもつかの間、また4月並みの陽気になったこの頃、公園周りをウォーキングしていたら、まだ1月というのに花盛りの紅梅に出くわしてしまいました。ああ、お願い、せめて2月になってから咲いてくれよう、と寒い季節が好きな私は、早すぎる春の訪れを、見事ではあったものの、見なかったことにしたいぐらいでした。もう少しニットの重ね着したいしなぁ。もう少し、ムートンシューズ履いてたいしなぁ。好物の常夜鍋だってまだやってないし、恒例の『美々卯』のうどんすきだって食べに行けていない。それに何より、お布団に入って湯たんぽを足元で挟んで寝る極楽気分を、お願い、もう少し!と思いながらひたすらウォーキング。そして次に目にしたものは、これまた鮮やかなレモンイエローの菜の花!!確かに綺麗だけど、、、。もはや冬の終わりを告知されたみたいで、がっかりです。

というわけで、私は秋から冬にかけての寒い季節がとても好きなわけですが、ここでちょっと「撮影あるある」です。お洋服の撮影だと、季節の先取りをするので、真冬にペラペラのサマードレスの撮影があったり、真夏にカシミヤコートの撮影があったりします。しかも屋外で。この仕事をする前は、モデルさんってよくあんなことができるなぁ、私にはムリムリ、と思っていましたが、いざ自分の番になると不思議なもので案外平気。暑いとか寒いとかの感覚スイッチが、束の間ですがオフになるというのでしょうか。でもこれって、スタッフの皆さんのサポートあってこそできること。ロケジャンと呼ばれる大きなダウンコートを合間合間でかけてくれたり、ホカロンやひんやりグッズはもとより、ジェットヒーターで熱風を流してくれたり、団扇で絶え間なく仰いでくれたり、本当に感謝感謝です。そんなお力添えがあって乗り切れてますが、長丁場になるとさすがに寒暖に体が反応してきます。これって私だけ?

そこで、私は同業者によく聞くんです。「真冬の撮影と真夏の撮影、どっちが楽?」と。つまり、真冬にペラペラのサマードレスを着て、極寒の太平洋を背に、ふきつける木枯らしにも「ああ、気持ちがいい」の笑顔をするのと、真夏の炎天下、カシミヤコートを着て、熱風が押し寄せる都心の一角で、ホットココア片手に「ああ、あったまるぅ」と微笑むのと。さてどっち?みなさん「わかんない」「どっちも、かなぁー」「今は冬だから夏の方が楽な感じがするけど」などなど、と答えてくれますが、なんのその。現場では嫌な顔ひとつせず、涼しげにこなしています。みなさん、さすが。私は、といえば、冒頭で寒い季節好きをアピールしましたが、撮影に関しては逆。どちらかというと真夏のカシミヤコートの方が楽だと思っています。でもやっぱりこうも冬が短くなると、思いっきり寒さを味わえる「真冬のサマードレス」の恩恵を受けたい気もしますね。

ちなみに、私の祖父は、毎年1月に寒中水泳に出かけていました。だれも泳いでいない下田の海に、ザブッと飛び込み、80歳超が海水パンツ一丁でカエル泳ぎをしていると、必ずや遠方から怒鳴り声が聞こえたそうです。「死んじまうがなぁ~!あがってこいやぁ~」、とね。(Anne)

2017/01/20

いろはにてみやげ

ROZAのロシアチョコ

あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いします。

とはいえ、もう寒中見舞いの時期になってしまいましたね。

年末から今まで、クリスマス、忘年会、スキー、年越し蕎麦、元旦、お節、初詣、新年会などなど、年末年始はイベントが目白押しで、とうとう数年前から年賀状の準備が間に合わなくなっている我が家です。なので、この頃は寒中見舞いで失礼しちゃっているんです。もう少しゆとりのある年末年始を送りたいものですね。

さて。この時期は特に、親戚訪問だったり、友人宅に招かれたりということもしばしばあると思いますが、そんなときに私がいつにもなく張り切っちゃうのが手土産選びです。

どんなものが喜ばれるのか考えるのは楽しいですし、本当に喜んでもらえるとこちらも幸せな気分になりますよね。受け取るのも差し上げるのも嬉しいもの。

というわけで、急に手土産の話がしたくなったので、わたしの手土産の「いろは」、定番をご紹介します。とはいえ、わたしはやっぱり昔からあるものを好むところがあるので、誰もが知っている手土産。偉そうにご紹介するまでもないんですけどね。

でもまあ、まず一番は上の写真の『 ROZA』のロシアチョコレートです。我が家の親戚一同の間では、こんな手土産が定番として行き交います。

https://roza-denenchohu1954.jimdo.com

私が子供のころから親しんだ味。レトロでどこかロシアン風の包み紙を集めては眺めてという時間を過ごしたほど思い入れが深く、これは親族一同にとっても同じです。でも、そんな思い入れがなくても、レトロな味わいや包みが好みの同年代もしくは年配の女性に、これを持っていくととても喜ばれます。年配の男性でもご自分のお母様が好みそうな、と言って懐かしがってくれますが、男盛の男性はあまり見向きもしてくれませんのでご注意を。

そういう方には、例えば『瑞花』の「チョコの種」とかを持っていくと驚くほど喜ばれることもしばしば。『瑞花』のチョコの種、以前は、コーヒー味とか、きなこ味とかバリエーションがあったのですが、最近はないようですね。かわりにチョコあられ、というのがあるようなのでトライしたいです。

『空也』の最中もしかり。これはぶら下げて行って、失敗したとか、恥ずかしい思いをすることはないかな。

あとは、友人宅でのシャンパン会には、『WEST』の「ポロン」。ナッツの香りと粉砂糖がたまらなくシャンパーニュの香ばしさとマッチすると思うんです。包装も清楚でエレガントな印象なので手土産としても好評ですが、こうして思い出すだけでも食べたくなるほど、私の好物でもあります。

あと、迷った時に直行するのが『DALLOYAU』。目的はマカロンですが、フィナンシエも時々選びます。『LADUREE』のマカロンよりも贔屓にしてるのは、丸みのある形と中のペーストが重すぎない感じだからでしょうか。

あと、小さいお子さんや年配の方も一緒というときは、オーソドックスですが、『千疋屋』のフルーツは間違いなく喜ばれますよね。自分用に何千円もかけてフルーツを買うことはまずないですからね。

ちなみに、こういう忙しい時期のホームパーティーって主催する方は大変ですよね。私はお料理すべて準備する時間の余裕がない時は、デリに頼り、プラスでサラダやメインやデザートだけ私が用意する、という手抜きパターンで乗り切る時もあります。今回は、子供にも安心食材を使っている『みどりえ』にお願いして、好評でしたよ。

こういう話、なんだかエンドレスにダラダラと語ってしてまうくらい好きですが、この辺で。

(Anne)

2016/12/31

2016年大晦日

12月雪山2

みなさま、2016年も今日で最後となりましたね。あっという間すぎて、振り返ろうと思っても何も思い出せませんが、これって私だけ?

なんだか慌ただしく過ぎてしまったことだけは思い出せるのですが、、、。

ともあれ、大晦日は大掃除で綺麗サッパリしたくなるのと同じで、心も綺麗サッパリしたくはないですか? 続きをみる

2016/12/22

はじめてのストーリーテリング

先日、夢が叶いました!といっても、とってもとっても小さな夢ですが。

おはなしのろうそく11 

はじめて、ストーリーテリングというものをさせていただきました。素話とか語りきかせとかともいうものです。絵本の読み聞かせも好きですが、素話にもずっと憧れていました。というのも、私にはこんな経験があります。

子供のころから夏休みは毎年山間の避暑地で過ごしていましたが、私が小学生のころでしょうか、我が家の2件先に2つ年上の女の子のお友達がいて、そこへ遊びにいくのが楽しくてしかたがありませんでした。とりわけ、夜は。と、いうのも、、、。

木陰に隠れた家は、夜になると夏なのに肌寒くなり、蛍光灯の青白い光にチラチラと蛾が舞っているような、全体的にひんやりとした雰囲気がありましたが、そんな中で、そこのお家のお母さんが、怪談を素話でしてくれるからです。毎晩のように語ってもらって、それはそれは怖いものでした。そして、それはそれは魅力的でした。さらに、そのお母さんの吸うタバコの煙も、ハスキーな声も、くっきり吊り上がった黒いアイラインも、真紅の口紅を塗った大きな口も、時々別部屋のドアが開いて痩せたお婆さんがスウッーと出てくる様子も、そしてそのお婆さんが窓辺で煙管を吸う姿も、全てが怪談の世界のようでした。そして帰りは必ずウチの門まで送ってもらわないと、一人で帰れません。それくらい怖い話でした。なのに、また翌日になると早々に夕食を済ませて、まだ日のあるうちに2件先へ急ぎ、「怖い話、してー!」と遊びに行くんですから。懲りもせずに。それはつまりそれくらい語りが上手かったということと、友人宅という安心できる場所で、友人のお母さんという安心できる人から語られたからなのでしょうね。

たぶん、それ以来だと思いますが、私の心のどこかで、人に物語を語りたい願望がじっくりゆっくりトロ火で煮立っていたんだと思います。幾度も、私は人にお話をするのが好きだな、と自分で思うことがありましたが、ある時、そんな思いが導いてくれたのでしょう、素話の発表会を見学する機会がありました。読み聞かせのボランティアや子供の保育・教育関係者の方々が、素話のトレーニング講座を終えて、発表をするというものです。素話を聞いていると、まるでお話自体が息を吹き返すようなそんな感覚があり、また面白いことに話す人によって、同じ話でも全然違ったカラーになるんだと知りました。絵本の読み聞かせでもそうですが、もっとカラーが出ような。

先日も、地域の『大きなお話会』というのに参加して、はたまた素話の面白さを痛感しました。小学生の高学年向けにある方が用意した素話で、『くしゃみくしゃみ天のめぐみ』という本から抜粋したお話でした。それはそれは可笑しい話で、思わず吹き出しそうになるシーンも多いのですが、その本を購入して読んでみると、松岡享子さんの文の素晴らしさが、語られることによってもっともっと生きてくるものなんだなぁと思いました。

そんなこんなでいると、わたしにも巡ってきました。素話をする機会が。読み聞かせボランティア養成講座の実習内で、ですけれどもね。選んだのは『せかいでいちばんきれいなこえ』(『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館編)というお話です。小ガモが広い世界を見ようと思って、ウチを出てみるといろいろな動物に出会います。聞いたことのない素敵な鳴き声に、自分も真似をしてみようと思いますが上手くできません。自信をなくした小ガモ。その時お母さんガモが現れて、やっと自分も同じように立派に鳴くことができました、という可愛らしいお話です。正直、お話を覚えるのは大変です。緊張もしました。でもお話を体に取り込んでみて、はじめて語ることの幸せを感じたひと時でした。

Anne

くしゃみくしゃみ天のめぐみ

こちらは『くしゃみくしゃみ天のめぐみ』(松岡享子作/福音館書店)。5話のあくびやしゃっくり、くしゃみなどにまつわる素敵なおもしろ話が詰まっています。

2016/11/29

11月のお話にジビエ

ヒタキ

私の小さい頃は、11月といえば、一にも二にも柿。そして落ち葉焚き。そんなイメージでしたが、この頃は私の住んでいる東京ではもう焚き火をしてはいけないそうですね。私は昔、学校へ行くために早朝に勝手口から出かけると、ギュッと引き締まった空気のなかで、裏隣のおばさんが、庭の枯葉をサックサックと箒で集めている音を耳にしていました。夕方前、学校から帰ってくるころにはくすぶった焚き火の煙がモコモコたっていて、煤の香りを被って家に入る、といった感じ。それがいい空気とかいい匂いとか、そういう話ではなくて、ただ、五感を通じて「あ、11月だな」と季節を感じていました。最近では温暖化が進んだせいや、周囲の生活全般が時間や四季の変化を無視してでも便利さを優先するので、昔ほど季節の変化を感じなくなったように感じます。むしろ意識して季節行事に取り組まないと春夏秋冬もゼロ。そんな感じではないですか?夏なんだか冬なんだか、昼なんだか夜なんだか。それでは心がボヤッとして、もたついてしまう。健康にも良くなさそう。そんな風に思います。

フランスにいる頃は、並木道を埋め尽くすほどの黄色い落ち葉を蹴り歩いたり、商店街の肉屋の電球に輝く「ジビエ」と呼ばれる野鳥類が逆さ吊りにされはじめると、「あ、11月だな」と思っていました。そして、美味しいジビエにありつける以外は、私はその11月が物悲しく、なんとなく嫌いでしたが、それも、矛盾しているようですが季節が巡ってくる喜びでもあったと思うんです。

というわけで、私はやっぱり子供たちには、四季折々の感覚を五感で感じて欲しいと思い、この11月も選書しました。ところで五感と聞いて、おや?と思われたかもしれません。でも、絵本は、見る、聞く、ですが、たちまち一つの世界観に包まれて、実際に香りはたちこめないけれども、嗅いだこともない美味しいパイの匂いを嗅いだような気持ち、もっというと、本当に嗅いでる気持ちになったり、実際に触れはしないけれども、触れたこともない動物の毛皮の柔らかさを感じたような感覚になると思うんですよね。

で、この度、小学校では、相手は4年生。お昼時。十分内容が深いものでもいけそうでしたが、せっかくの真昼間だから、重い話より、少しワクワクするものが良さそう。そう思って担任の先生に伺うと、子供たちは動物ものが好きだとのお返事。じゃあ、ジビエの季節だし、野鳥の話にしようと『くちばし/どれがいちばんりっぱ?』選んだ次第です。

反応は、、、シーン、でしたが、後から先生が、緊張気味の私を気遣ってだとは思いますが、「皆集中して聞いてました。やっぱり生き物、好きですね」とおっしゃったので、良しとしています。

それにしても、大人が読んでも面白い本です。是非。

(Anne)

くちばしどれがいちばん?

『くちばし/どれが一番りっぱ?』(ぶん/ビアンキ、え/薮内正幸、福音館書店)この表紙をみるだけでも、ひとえにくちばしといっても様々というのが良くわかります。文章はビアンキ。私はシートンもいいけど、ビアンキの動物記はもっと好みです。絵は薮内正幸さんで多くの生き物の絵本を手がけている方。美術館もあり、ウチの坊主と近々行こうと思ってマス。

イスカ

緑色の小さなヒタキが、イスカのくちばしの形に驚いてます。だって、上下くいちがいになっているんですから!こんなくちばしがあるなんて知りませんでした。そもそも、ヒタキ、イスカ、そんな名前だって知らなかったんですから。

ソリハシセイタカシギと

ヒタキがまた驚いています。上に反り返ったくちばしと、下向きに曲がっているくちばしです。しかも名前もムズカシイ!ソリハシセイタカシギと、ダイシャクシギです。それぞれの形には訳があるんです。

2016/10/31

道具を使ったお話し会

毎月お手伝いさせていただいている図書館のお話し会。今回は特別に面白い経験をさせてもらいました。通常の絵本の読み聞かせではなく、「スペシャルおはなし会」というイベントで、テーマは道具を使ったお話でした。道具を使ったお話とは、一体どんなものでしょう?たとえば、エプロンシアターとか、ちょっとした指人形を使ったお話とか、お絵描き歌とかのことです。そこで、私もなにか出し物をしなくてはならず、でもなにせ初めてのこと。どんな出し物にしようかという以前に、どんな出し物があるのだろうというリサーチから始まりました。

そこで手渡された資料が、これです。

おはなしおばさんの小道具

藤田浩子さんという方の『おはなしおばさんの小道具』という本。こんな本があるなんてびっくりです。こういうのをもっと早くに、うちの子が小さい時に知っていれば、いろいろやってあげれたのにな、とちょっと後悔しつつ眺めはじめました。でも、指人形を作ったり、エプロンシアターを作ったりするような針仕事は断念。なぜって、私はボタン一つくっつけるのでさえ至難の技。結び目はゴロゴロで、仕上がりはとても大人が縫ったといえないような仕上がりなんですから。

なので、工作のものだったら、、、とページをめくっていると、折り紙話がありました。これなら、と早速準備にとりかかったわけです。『赤い鳥小鳥』という題のもので、おそらく北原白秋の詩からインスパイアされたものかという印象ですが、結論からいうと、これ、とってもシンプルで簡単なうえに、実際子供達に披露してみたところ、想像を絶する大人気。人気がありすぎて対処にあたふたしてしまったというぐらいでした。

折り紙で折った白い小鳥を出して、「おなかがすいた、なにか食べたいな。あ、あそこに赤いお花がある、あれを食べましょう。むしゃむしゃむしゃああ、おいしかったおなかがいっぱい。おうちにかえってねましょう。次の朝、小鳥が目をさますと、あらふしぎ赤い鳥になっていました。~」という具合に、赤いセーターの子をたべたり、黄色いリボンの子をたべたりして、白い小鳥が、赤や黄色の小鳥に変身するという内容のものです。小鳥を子供たちにあげても喜ばれます、と書いてありました。

というわけで、作ってみました。

白い小鳥

まず、折り紙で、白い小鳥と、他、いろいろな色の小鳥を用意しておきます。

いろいろな小鳥

鳥の巣に見立てたカゴを用意して、全部の小鳥をかくしておきます。

鳥の巣

白い小鳥を出して、子供達に見せ、おなかがすいたと言って、赤いシャツの子のところに行き食べるまねをします。(この時、なんとじっと座っているはずの子供達がいきなり近寄ってきて、餌をくれるまねをしはじめたので一瞬騒ぎになりましたが、図書館の方がなだめてくれて助かりました。)

そして「おうちに帰ってねましょう」と言って、白い鳥を巣(カゴ)にもどします。

それから鳥の巣から赤い小鳥を出して、あら不思議、で、ありがとう、と言って私はその赤いシャツの子にわたしました。

赤い鳥

というぐあいに、黄色、緑、青、など次から次へと変身させて子供達に渡しました。

黄色い小鳥

緑の小鳥

私の慣れない話ぶりにもかかわらず、子供達はとっても喜んでくれましたよ!

じつはこの日、事前に何人子供が集まるかわからず、15羽だけカゴに入れて、あとは予備で5羽持って準備していました。でも来てくれたのはなんと17人!なので、なんとか数はぎりぎりセーフ。でも、初心者の私にはありがたいことですが大勢すぎて、うっかり数人の子供たちに渡すのを忘れ、お話しをおしまいにしてしまったんです。そうしたら、やっぱり子供はかわいいんですね。もらえなくて泣いちゃう子もいました。しまった!!慌てて予備の小鳥出してその子たちに渡して、なんとか機嫌を戻してくれましたが、冷や汗かきまくりで、演出もグダグダ!いやぁ、場数踏まないと、ですね。勉強にもなりましたし、緊張もしましたが、かわいい子供たちから、小鳥と引き換えにいいものをたくさん受け取ったとっても楽しいひと時でした。

(Anne)

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