2018/02/14NEW

オランダ紹介/その2

引き続きです。とても好きになったオランダの話です。

オランダと言えば、平な国。どこへでも苦なく自転車で行けてしまうというメリットがあるのは、子どもの頃テレビで見ていて知っていましたが、確かに行ってみるとペッタンコな地形で、且つ自転車大国です。自転車の優先道路は当たり前。自転車で楽しむレジャーもたくさんあります。自転車に対しては並ならぬ思いがあるようで、マイ・バイシコーにはマイ・ペットのごとく花飾りやミニライトなどの装飾をして、しっかりお洒落させてる風です。このような自転車が多かったですね。

あと、ブレーキは手元でなく、ペダルを逆に回すとかかるという方式も多く、私は慣れるまで少し怖かったです。

こちらは国立公園内を自転車で散歩するコースです。おとぎ話にでてきそうな深い森をの中を疾走し、マツやモミの清涼感ある香りをいっぱいに吸い込んで、それでも進むと、急に木々が少なくなって砂丘が広がりました。私たちはここまででUターンして十分楽しみましたが、ぐるりと一周するとお尻が痛くなる位長いコースだそうです。

それにしても、オランダの人々はとにかく大柄です。身長176センチの私が、普通に人々の中に埋もれます。いつも頭一つ出てしまう私にとって、このうえない幸福感を味わいました。温泉にどっぷり浸かるような安心感。そう例えたい感覚です。

これは、ペッタンコ靴を履いた私の目線から撮ったものです。この女性の方も、私より10センチは高いと思います。

ところが住処の方は、とんがり帽子の屋根が連なる小人の家のような、小ぶりな造りが多い気がしました。階段の歩幅や廊下も狭い。広い家もあるでしょうけれど、体型のわりに小さな家が目立つ印象がありました。家も道路も塀も全部レンガ。そのレンガは大小様々、色もクリーム色から臙脂まで様々。間に苔が生えて赤と緑のコントラストが綺麗でした。

ふと、安藤光政さんの絵を思い出しました。『旅の絵本』はオランダの街並みをモデルにしたのでしょうかね。

ランチはほとんどがサンドイッチ、オープンサンド、バーガー、といったサンド系です。バーガーを注文すると必ず、ナイフがぶっ刺してある、こんな物騒な形で出て来ます。

ハイネケン、しっかり飲んできました。

こんなスープもあります。マスタードのスープです。辛子をクリームで解いて、味付けしたような感じのもので、少し甘め。

さて、最後に空港で撮った「ニシン丸飲み」のポスターです。

オランダの名物といえば、丸ごと食べる生のニシンです。刻んだ玉ねぎがトッピングされているので、お刺身慣れしている私たちにとっては、味わいには抵抗感なくむしろ美味しいと思えるはずです。ただ、問題は食べ方です。なにせ尻尾をつまんでこのようにさかさに吊るして、あーん、と一口で食べるんですから。これ、やってみたかったのですが、私はさすがに無理で、結局お皿にのせてナイフで切って、フォークで一口大を口に入れるという面白味のない食べ方でいただきました。新鮮で美味しかったですよ。

最後にスキポール空港の目玉スポット。天井から吊り下げられた3M大の大時計です。このアナログ時計はアナログの極みで、1分刻むごとに作業服の男性が黒ペンキで描いては消して、描いては消してとやって、正確な時間を示してくれるものです。

じゃあ、この裏で本当におじさんが作業しているのかというと、そんなわけはなく、これはMaaten Baasという方の『Real Time』という録画作品なんですね。それでもこの作品を作るのに、12時間ぶっ通しで、1分ごとに描いては消しての作業をしていたのでしょうか?なんだか気が遠くなりそうですね。

と、いうわけで、この大時計を最後に、日本へ帰国しました。オランダのお話は、これで、おしまい。

(Anne)

2018/01/28

オランダ紹介

またもや年末年始に行ってきたオランダの話でスミマセン!

なにせオランダという国がとても気に入ってしまって、普段は写真なんてほとんど撮らない私もたくさんシャッターを切ってきました。

この広場のクリスマスツリーですが、日本やフランスの感覚でみると不思議に思いませんか?クリスマスシーズンだというのに、飾り付けされてないモミの木がドカンと一本置かれているだけ。モミの木の大きさだけは、それはそれは立派ですが。でもよーく見ると、実は豆ライトが巻き付けてあって、装飾ゼロではないのですが、極めて地味です。どうやら華美な装飾は好まれないようです。

とはいえ、「家」に関しては装飾好きのようです。控えめですが、家の中を常に綺麗に飾っているようです。

夜でもカーテンはほとんど使わず、大きな窓から中の様子が丸見えですが、あえて見せているような感覚があるみたいですね。見もらうべく、わざわざ窓際に花やオブジェなどを、外向きに飾っています。建物自体も細かくデザインされています。オランダの人々は家にお金をかける、という話も聞きました。確かにインテリアショップも多い。

これはアイスクリームではなくてポテトフライです。トッピングにマヨネーズっぽいサワークリームが乗っているもので、絶品です。

フリカンデルというソーセージもどきや、コロッケなどの自動販売機。

オランダの軽食なのでしょうね。もし日本に作るとすれば、オニギリの自動販売機、という感じでしょうか。

エダムチーズがズラーッと陳列棚に置かれています。日本で赤玉と呼ばれていたような元祖エダムチーズの他にも、種類もいろいろあり、私が得に気に入ったのは、ハーブとハチミツが混ざっているものでした。これをチーズトーストにすると最高。

喫茶店での飲み物です。オランダでは、温かい飲み物も、360ccぐらいのデュラレックスのようなグラスに入ってでてきます。印象的だったのは、ミントティーを頼めば、グラスにミントの葉を茎ごとさしてあるものが運ばれて、そこにウェーターがコポコポとお湯を注いでくれます。あと、オランダらしいのは、シナモンスティックと大胆にスライスしたジンジャーとレモンが入った飲み物。これも後からお湯を注ぎ、好みでハチミツを入れます。

Airbnbという民泊を利用して、北部の港町の家を借りてみました。門の脇には古い木靴が飾られ。

蛇口もこんなデザイン。

オランダではいたるところに控えめだけれどかわいいデザインが施されています。

今日はここまでで、またつづきます…。

(Anne)

2018/01/17

オランダの年明け

2018年、あけましておめでとうございます。

遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。

さて、前回もお話したように、年末年始は、妹一家の暮らすオランダで過ごしたわけですが、個人的にはとても好きな、素敵な国でした。あれこれお話したいことは山ほどありますが、今日は、オランダではどのようにして新年を迎えるか、をお伝えしますね。いやはや、とにかくびっくりましたしたよ。

日本では、一般的に年越し蕎麦を食べて、除夜の鐘を聞いて、初詣、という過ごし方ですよね。フランスでは誰かの家の、盛大なパーティーに参加して、飲んで食べて踊って。そうです、いくつになっても、みんな踊ります。そして0時になると、シャンパンを開けて、乾杯して、お互いに挨拶のキスをして、引き続き踊りまくっての、朝までコースです。人の話し声や音楽が一晩中響き渡るので、早く寝たい人には辛い年始になります。

では、オランダではどう過ごすのか、出発前に妹に聞いてみると、花火だよ、と。ウチの主人もベルリンで新年を迎えたことがありますが、建物の屋上から仲間と花火を見てたというから、日本の夏の、隅田川とか熱海とかの花火大会のようなもののようです。欧州でも北のほうは「花火」と、ひとくくりにして、いざオランダへ。

いよいよ31日になり、妹一家の家で日本風にお蕎麦を食べていると、近所から時々パンパンという音が聞こえて、窓からは綺麗な打ち上げ花火が見え始めました。どうやらオランダは遠くから臨むというより、間近でみるものらしい。着火する人もカジュアルで、近所の人々が道端で、まさに日本の線香花火感覚。それも、友人や家族と共に楽しんでいる風もなく、ひとりで、黙って、淡々と、黙々と、花火を打ち上げ続ける。よその家の窓を見ても、だれも窓にへばりついて花火を見ている様子はなく、シラッとしている。そんな雰囲気でした。わざわざ出かけなくても、自宅窓から見れるなんてなんだか贅沢。得した気でいました。しかしそれは20時ごろの話。そんな優雅なことにはなりませんでした。

私たちは子供がいるので、時々打ち上げられる花火のパチパチ音を子守唄代わりに、早々に寝たのはいいのですが、真夜中になって、猛烈は爆破音と光線に、思わず飛び起きました。0時迎えるや否や、妹の家の足元で始まったのは、もはや戦場の銃撃戦です。下の映像見てください。

そこいらじゅうで花火が上がって、凄まじい音と火の粉に、思わず怯えるほどでした。ベルリンのように遠くから花火大会を臨むなんていうのとは違う。ヘッドホンしても爆音が轟き、アイマスクしても光が気になる。まったく眠れません。

素人が街中の車道や歩道でバンバン打ち上げても良い国だというのに驚きましたし、翌日の路上のゴミを見ても、花火の美しさや楽しさより、凄まじさを思い起こされる感じです。とはいえ、貴重な、本当に面白い経験でしたけど。ちなみに、このドンパチは、きっかり1時間。1時になると、ピタッとおさまりました。

そこで思ったわけです。オランダの人々はとても落ち着いていて、穏やか、そして大人しい。フランス人とは真逆で、ちっとも騒がない。もしかして、騒げない気質?そうがゆえに、花火に代弁してもらって、祝賀を叫んでいるのかもしれないと。

あ、サッカー観戦では自ら騒ぐらしいです。

(Anne)

2017/12/31

オランダの門松

いよいよ新しい年になりますね。どんな一年だっただろうかと振り返ると、日々のプチ・ハードル越えに夢中で、あっという間でした。しかも見たことのないプチ・ハードル、突然現れるプチ・ハードルに、時々息切れもしましたが面白い一年でした。皆さんはいかがでしたか?来年は、すこしゆったり、来賓客席で日々を傍観する、そんな心持ちでいようと思います。

さて。今、年末年始を過ごすため、妹一家の住むオランダに来ています。

ほんとうに、ぺったんこな平たい国です。

暮らし慣れたフランスや、幾度も訪れたアメリカとはまた違う。北欧風吹くオランダは、私にとって新鮮な魅力に溢れています。

こちらは、12月から1月まで通しで門にリースを飾ります。クリスマスもお正月もセットで、日本の慌ただしさからみると、ずいぶんゆったりと年末年始を過ごしているように思います。しかも日本やフランスとは違って、装飾が極めて地味。こちらの人は、質素、慎ましやかな生活を重んじているようです。

その手作りで地味な装飾が、私にとってはとても素敵に見えて、リースの写真もたくさん撮りました。要するにオランダの「門松」です。皆さんだったらどのリースがお好きですか?

枝を集めただけのリースです。

赤い実の付いた蔓を丸めただけのリース。

松ぼっくりと苔の寄せ合わせ。

こんな形のもあります。枝を束ねて逆さに吊るしただけ。

別バージョン。

これは少し華やか?どんぐりとマロニエの実など。

蔓とユーカリとシダ?

これも華やか寄り。

藁。

枯れ枝のみ。緑のライトが巻かれています。

モミだけですが、大きな鐘をぶら下げています。

松葉と松ぼっくり。

これはアケビかなにか、実ですね。

などなど、いろいろ載せてしまいましたが、来年は私も手作りしてみようかな。

また来年もよろしくお願いいたします。

(Anne)

2017/12/14

長財布が消えてしまう?

毎年12月に入ると、不思議と突然忙しくなりますが、皆さんもそうではないでしょうか?

私はあまりスピーディーなタイプではないので、この師走の速度についていけなくなることがしばしばあります。たいがい、そのしわ寄せは年賀状を寒中見舞いに回してなんとか解決するのですが、あまり褒められたことではありませんね。今回もそのパターンになるかどうか。。。それは兎も角、よりによってこの時期に、例の私のクセが頻発しており、正直困ってます。

以前にもお話したかと思いますが、私、よくお財布を家に忘れるんです。

携帯は常備していても、お財布の方はお使いだというのに忘れてでかけてしまう。それで、忘れ物に気付くお会計時、スーパーのレジ前で、郵便局の窓口で、バスの乗車口で、恥ずかしい思いをするのはまだ良いのですが、お財布を取りに戻らなくてはならない、この往復の時間がもったいなすぎてがっかりしてしまいます。最悪なのはタクシーの支払時です。この時に忘れ物に気付くと、時間のロスもしかりですが、本来片道のみで済む料金に加えて、一度取りに帰る往復の代金がかかりますからね。その度に、私の頭にサザエさんのBGMが流れます。「買い物しようと町まで出かけたが財布を忘れて愉快なサザエさん」。旧姓がサザエに似ていることもあって、ま、愉快な私なら良しとしましょう、と渋々励ましています。

そうしたら、先日、こんなことがありました。徒歩範囲の喫茶店で人と待ち合わせをした時のことです。私の用事に付き合ってもらったので、相手のお茶代は私が負担するつもりでいました。ところが、お会計のレジ前でバックを開くと、例のごとく、お財布がない!幸い、相手の方には先に出てもらっていたので、この醜態は晒さなくて済みましたが、さてどうしよう。買い物だったら、買う前なので、買い物をその場に置いて一旦帰れますが、喫茶店のお会計時ともなると、品物は胃袋の中です。飲み逃げを疑われても当然です。とにかくまずはと、レジ係の人に正直に話しました。だって、お財布を忘れたと正直に話す他ないですからね。まさか「消えました!」なんて言いはしませんよ。

「すみません、うっかりお財布を忘れて出てきちゃって。すぐに取ってきてお支払いします」。

そう言いながら身分証明書を差し出そうとしたら、「いえ、大丈夫ですよ~」と。「念のためお名前だけ伺って良いですか」と、身分証明書の確認もせずに私の苗字をメモしただけでした。私は「サザエ」に似た稀な旧姓から、結婚後のありふれた苗字に代わって、名乗る際は楽になったと清々していましたが、さすがにこの場合は名前がありがちすぎるので、下も伝えないと信頼してもらえないでしょう。ところがレジの係は、そんなことはしなくてもニコニコ。いってらっしゃーいと言わんばかりの笑顔を向けてくれました。

その後の私はといえば、もちろん、ちゃんと家にお財布を取りに戻り、元の喫茶店へ行って、「すみません、さきほどの」とありふれた苗字を名乗り、きちんと会計を済ませましたよ。

やれやれ。まったく。もう少し存在感のある長財布にしたら忘れないかしらなどと、自分へのクリスマスプレゼントを考えてもみましたが、そもそも世界的に現金払い自体が旧式になりつつある今、お財布を新調する意味があるのだろうか。世界からお財布が消える日は、もうすぐそこかもしれませんね。

ではでは、良いクリスマスを!

(Anne)

2017/11/17

ガラスの贈り物

そろそろクリスマスプレゼントの準備に取り掛かる時期になりましたね。

贈り物は、貰う方も渡す方も幸せな気持ちにさせてくれますよね。特に、渡す方の方が幸せなようにも思います。

でも、いざクリスマスが近づいてきて、いよいよ選び始めようとすると、私は、すぐに良い贈り物が思い浮かびません。それでウィンドーショッピングやネットサーフィングなどして、あれやこれや迷って、大切な人のことを思い浮かべながら、どういうものだったら喜ぶかなと考えたり、その喜んでいる顔を思いうかべたりします。それだけでも楽しいし、幸せではないですか?そんなふうに人のことを思いやるクリスマスシーズンは、いつもより世の中に幸福感が溢れるいるような気がしますし、そんなふうに人を思いやれる時間があること自体に感謝したいです。

さて。話は逸れますが、先日久しぶりにアフターファイブの街に繰り出して、ギャラリーに個展を観に行ってきました。

ガラス造形作家、奥野美果さんの『ひかりの在るところ』でという個展で、18日まで麻布十番の『ギャラリー・ラ・リューシュ』で開催されています。

あ、明日までですね!

http://www.micaglass.com

実は、この方のお父様は文芸評論家の奥野健男氏で、私は祖父母の代から交流があり、幼少の頃、別荘に幾度か遊びに行った覚えがあります。もうかれこれ40年ぐらい前の話ですが。それっきりお会いしていなかったに、ひょんなことから連絡をいただいて、嬉しいことに個展のお誘いまでいただいた、というわけなんです。

さて、今回展示されていた作品は、というと、豪邸に住んでいたら飾りたくなるような大きめのものから、玄関にちょこっと飾れそうなサイズのものまで様々ですが、素敵なものばかりでした。ガラスを通して生まれる光が面白い。それに、ガラスという素材が冷たいイメージのものなのに、生命の温かみが感じられるようなコントラストも魅力的です。今にも動きそう、息づいているよう、「ねぇ」と肩に手を添えて語りかけてくれるようだったりと。

見ているうちにどうしても欲しくなってしまったので、お手頃サイズのものを一つ購入しました。小さな花瓶にもなります。

写真の、右と左の作品で散々迷って、結局、右のものにしました。皆さんだったらどちらにしますか?

ちなみに一緒に行った従姉は左の方が好み。気泡の現れ方が可愛いと言っていましたね。

そこで思ったわけです。

大切な人への贈り物として、こういう芸術作品も良いなと。残念ながら今回は、2作品は購入できませんでしたが、もしそれが可能だったら、誰に贈っただろうかなと想像して、気持ちの高鳴りを感じながら家路につきました。

(Anne)

卯年の兎好き

先日、スタイリストの石井あすかさんのブログを見ていたらこんなことがありました。

http://osharetecho.jp/archives/5264/

他のみなさんもそうですが、いつも綺麗な写真を載せていらしてすごいなぁと読んでいると、9月29日付けの伊勢と四日市旅行記に、私の持ち物が登場しているではないですか!え!どういうこと?

でも、よくよく見てみると、私の物ではもちろんなくて、あすかさんが購入されたという帯留めでした。嬉しい!思わず「私も同じの持ってる!」と叫びたい気持ちを堪えて、お揃いを確かめに、箪笥の引き出しをゴソゴソやりはじめました。ここ数年着物を着る機会がほぼなくなってしまったために、かわいそうに、箪笥の奥の方に追いやっていたようです。10年前ぐらいに一目惚れした作品なのに。手持ちのアクセサリーの中で一番、と言えるくらい好きなデザインなのに。

天野ミサさんという彫金アクセサリー作家さんの作品です。彫金素材と動きのあるデザインが大人っぽくて、うさぎモチーフなのに甘すぎない。この作品を身につけていると色々な方が褒めてくれるので福来る、招き猫ならぬ招き兎のようなものです。

早速引き出しの奥から引っ張り出して、久しぶりに我がうさぎを手に取ってみました。すると、あすかさんのと同じと思っていたのが、実は向きが違う。しかも手作りとだけあって、少しばかり手の長さや目の表情などが違う。私のうさぎは帯留めとしても使いますが、裏には安全ピンがついているブローチです。あすかさんのもブローチなのだろうか。

というわけで数日前、お会いした時に聞いてみました。そしたら、本当の帯留めだそうです。裏がベルト通しのようになっているやつですね。ミサさんの作品、いいよねと共感して、にっこり。

あすかさんは卯年だそうで、「うさぎの物には目がないの」とおっしゃってました。

(私の帯留めバイブル、貴道裕子著『Obidome』p93には、こんなぷっくりしたうさぎが。)

そういえば、私の祖父も卯年。「だからうさぎの物が好きなんだ」と生前に言っていたのが思い出されます。確かに絵画やら置物やら食器やら、鬱陶しくない程度にうさぎモノが祖父母の家にありましたね。書斎にも黒うさぎの小さな置物が飾ってありました。カナダ土産で、ネイティブ・アメリカンの民芸品かどうかは定かではありませんが、幼いながらにずっと気になっていました。あるとき思い切って「頂戴」とねだると、すんなり「いいよ」。

うさぎモノには目がないとはいえ、目に入れても痛くない初孫の私のためですから。黒うさぎは今、我が家の書斎でおとなしくしています。

おまけ。『天の火をぬすんだウサギ』評論社。ネイティブ・アメリカンの伝説。

(Anne)

2017/10/30

映画『ギフテッド』

今日は、11月23日から公開されるオススメ映画、『ギフテッド』のご紹介です。シンプルなのに深い、深刻なのに軽やか、泣けるけど楽しい、そんなハートウォーミングなファミリードラマです。

みなさん、「ギフテッド」と聞いて、なんだろうと思いませんか?日本ではあまり馴染みはないかもしれません。簡単に言うと、生まれつき特別な才能を持った子という意味です。(このことについては後ほど少し触れてみます。)本作品では、ずば抜けた数学の才能を持ったギフテッド、メアリーという7歳の女の子が登場します。とはいえ物語は、雲の上の話、とっつきにくいコアな内容ではまったくありません。どちらかというと、家族の幸せや、ひとりひとりの幸せはどこにあるのかという、身近な問いが散りばめられた、人懐っこい雰囲気の作品でした。監督は『(500日のサマー)』のマーク・ウェブ。

舞台はフロリダ。メアリーは、叔父さんでシングルのフランクと、賢い片目の猫と仲良く暮らしています。でもちょっと訳ありです。母親は亡くなっていて、叔父は養育を託され、祖母とは連絡を閉ざしている様子。おまけにメアリーはといえば、類まれな数学の才能があるときています。にもかかわらず、叔父の方は頑なに姪の特別扱いを拒んでいます。しかし、メアリーが小学校に上がるタイミングで問題が浮上します。クラスでの計算問題は簡単すぎ。苛立って生意気な態度をとるメアリーをどうするべきか。普通校、特別校、それとも研究室?メアリーが満たされる環境はどこなのかを巡って、フランクと教師、そして祖母との間で討論が始まり、衝突は裁判へと発展して行きます。幸せの鍵はどこに?やがて思いもよらない真実が明らかになります。メアリーの母親の願いとは…。

メアリー役を演じたのは、輝く大きな瞳が魅力的なマッケナ・グレイス。子供らしさと知的な雰囲気を兼ね備えていて、激しさも表現できて、泣くシーンも天才的。まさにギフテッドにふさわしい子役だと思いました。フランク役のクリス・エヴァンスにも驚きました。『アベンジャーズ』シリーズの、肉体派アメコミヒーローのイメージが強いですが、一転して少し影のある、少しもっさりした、近所にいそうな優しい叔父さん役を見事に演じています。

その他の役者たちの演技もリアリティーがあります。こうした親しみやすい人物像で固められているのも、本作品の魅力だと思います。ご存知のかたは、現代版『クレイマー・クレイマー』ね、と思うかもしれませんね。ともあれ感動作です。

ところで、この「ギフテッド」というタイプについて少し触れてみたいと思います。

私は、保育園や小学校、それに地域の読み聞かせ活動などで、いろいろな子供達や保護者の方々とふれ合う機会が増えてきました。そんな中、時々「おや?」と思うお子さんがいます。例えば、長文絵本を他の子にスラスラ読み聞かせる3歳児、図鑑レベルの宇宙の知識があり語彙も豊富なのに作文は苦手な7歳児、一般的な漢字はほぼ読める超完璧主義の6歳児、どんなお稽古をやらせてもあっという間にレベルアップしてしまう6歳児、極めて高IQなのに普段はぼんやりの6歳児、芸大生のようなデッサン力と工作能力があるのに他のことは苦手の5歳児、セリフや振り付けを一回で覚えてしまう5歳児、などなどです。あと全員ではありませんが、凸凹した成長の仕方、気性の激しさや、過敏な性質が目立ちました。そこで、調べ始めて出会ったのが、この「ギフテッド」という個性です。本作品では、大学生以上のレベルの数式を解いてしまう、といった分かりやすい「ギフテッド」を描いていますが、実際、「ギフテッド」と一言に言ってもいろいろなタイプがいるようです。いわゆる「天才児」とは少し違う。このメアリーのように超難問の数式がとける子、飛び級できる子というようなタイプだけではまったくなく、また高IQだけが診断の基準でもなければ、学習方法が独特なため、必ずしも学校の勉強ができるわけでもなく、タイプは様々だそうです。大きな誤解が生まれないためにも、どうやら、もっと理解を深める必要がありそうです。ただ明確なのは、一般的な優秀なお子さん、というのとは明らかに様子が違うということです。こうしてアンテナを張っていると情報が集まってきやすく、「ギフテッド」はレアなケースですが、さほどレアでもない。ギフテッド・タイプはあちらこちらに思いの外いるな、という印象を受けました。

特徴としてはこうです。ウィキペディアに「優秀な子」と「ギフテッド」を比較したグラフがあるので引用します。

優秀な子供(Bright Child)

ギフテッド(Gifted Child)[26][27]

質問に答える

詳細を討論する、話をそこから展開できる / 質問に疑問をもつ

興味を示す

非常に好奇心が強い

興味を持って聞く

強い情感と意見を表す

自己満足する(正解した時)

厳しい自己評価(完璧主義)

精巧に真似ができる

新しいデザインを創造する

簡単に学ぶ 

退屈、すでに答えを知ってる

答えを知ってる

質問する

注意深い 

心身ともに熱中、没頭する

成績はトップグループ

グループ枠を超えた成績

学校が好き

学ぶことが好き(でも学校は好きではない)

同学年の生徒といるのを好む 

大人や年上の生徒といるのを好む

受容的 

真剣、情熱的

反復6-8回で修得する 

反復1-2回で修得する

単純で順序立てたやり方を好む

ゴールを明確に設定し、そこから逆算する。複雑さを求めているような誤解を受ける 

一生懸命に努力する 

遊びながら、集中力に欠けたり、でもよい成績をとる 

アイディアを理解できる

抽象化思考ができる

よい暗記力 

よい推測力

よいアイディア 

常識外れたアイディア(とっぴな、ばかげたアイディアに見える)

ほかにも、ギフテッドの特徴として、上記と重複する部分もありますが、例えばこんなです。メアリーにも見られるような強い正義感(博愛主義、平等平和主義、自然や動物に関して強い愛護)や、ユーモアのセンス(オヤジギャグを含む)、学び方が独特(ある人は「インテンス」、ある人は「知識を渇望している」などと記していました)、長時間集中できる、スポンジのような吸収力、過敏、激しい、問題児とみなされやすい、他の子とのギャップを感じている、などがあります。

以下のサイトには、分かりやすい説明が載っています。

https://moomii.jp/kosodate/gifted-feature.html

というわけで少しギフテッドについて触れてみましたが、複雑なので今回だけではお伝えしきれないのが残念です。

ただ、こうした特徴を持ったギフテッドなだけに、子育てに手こずる場合が多く、保護者は自分の子育てに非があると思いがちです。また、いくら子供のこうした特徴を親が理解していても、まだ「ギフテッド」の認知が高くない日本では、周囲の理解を得るのが難しく、援助を必要としているのに誤解を受けてしまう傾向があると思います。瞬時に理解できる教育者やカウンセラーに巡り会えたケースはラッキーですが、そうでなければ、知人にも打ち明けられず、公的相談窓口も見当たらずで途方にくれたり、園や学校側の無理解に傷つけられてしまう悲しいケースも多いようですね。「ギフテッド」といっても、羨ましいことばかりではないと。親子両者を孤独の淵に追いやってしまわないように、日本でも理解が深まることを願っています。

今回、この作品の公開が、そのきっかけになるといいですね。

映画『ギフテッド』(1時間42分)、11月23日(木・祝)TOHOシネマズ、シャンテ他ロードショー。

(Anne)

 

 

 

2017/10/15

いきもののはなし

動物園に行くことはありますか?あんがい、けっこう、いえ、ものすごく、楽しいと思いませんか?

私は昔、家族に連れられて、または遠足で行った覚えがあります。でも当時はあまり動物に興味がなかったうえに、人だかりの中、なんとか頑張って柵に近付けたとしても、動物は遠く、少ししか、あるいはガラス越しにしか見れなくて、行くたびにがっかりしていた記憶があります。家で動物図鑑を眺めている方がまだ面白いと。野山などで空想に浸ってお姫様ごっこをしてる方が断然楽しいと、そんなふうに思っていた子供時代でした。でも、今度は自分が子どもを持つようになると、動物園は避けられないお出かけスポット。連れていかなくてはという責任感で、再び、でもしぶしぶ、行くことになりました。それが数年前。

しかし昔の私は何処へやら。行けばどの子どもよりもはしゃいでいたのは、まぎれもなく私だったようです。今では年に数回行く程の動物園好きになりました。ありきたりな表現ですが、本当に生き物って面白いです。そして、不思議。さらに、なんといっても可愛い。

というわけで、先日もズーラシアで楽しんできたところです。

ズーラシアにもいますが、私が最近興味を持っているのはリカオンです。動物は、トラやヒョウ、それにシマウマやキリンのように美しい幾何学的な模様をまとっているもの、というイメージがありました。体の一部にだけに幾何学的模様のあるオカピのような動物もいますね。あとは、まるで太極図のようなマレーバクの体色も感動的です。月夜でのカムフラージュはお手の物だろうなと関心します。でも、リカオンは違いました。初めて見た時、「デタラメ」と表現したくなるほど不規則なまだら模様は、あまり美しいと思いませんでした。でもよく見ると、身体つきはけっこう華奢で弱そうです。聞けばサバンナの肉食動物の中では立場が低めだそうです。でも知能派。仲間との団結力が強く、狩りの戦略は真田軍顔負けと思うほど巧みです。しかも獲物を見つけたらしつこい位、どこまでも、どこまでも、追う。命中率は80パーセント。ライオンの3〜4倍ですもの。その様子をドキュメンタリーなどで観ると圧倒されますが、獲物を捕まえた直後の様子は正直あまり見たくないですね。気になる独特な模様はというと、実は人間の指紋のようなもので一匹一匹違うのだそうです。当初奇妙な柄と思いましたが、いろいろと見聞きしているうちに、リカオンの魅力に気付かされたというわけです。(ズーラシアでは、うっかりリカオンの写真を撮り損ねてしまいました!)ともあれ、動物の生態はまだまだ謎も多いそうですね。知られざる動物世界に惹きつけられます。

そんな動物たちの魅力を素晴らしいデッサン力で表現した絵本作家がいます。吉田遠志さんです。木版画作家としても有名ですが、「自然や動物を愛する心は、幼い時から養われねばならない」と作者が強い思いを込めて、『絵本 アフリカのどうぶつたち』(リブリオ出版)というシリーズを制作しました。

全17巻にも及ぶこのシリーズは、どれもサバンナの光や風、動物たちの生き様や躍動感が押し寄せてくるような、力強さがあります。具材は水彩と色鉛筆なのでしょうか、タッチはとても繊細なのに。

遠目にも映えるのでお話会でも使えると思います。内容も深く、象がお葬式をするという実話に基づいた『かれえだ』という題の一冊では、象牙の密猟を彷彿とさせるシーンもあり、また、『おもいで』ではサバクトビバッタの蝗害を描いたシーンがあったりと、世界情勢に関心を持ち始める高学年にも十分合うと思います。中学生でも読み応えあるかもしれません。このシリーズの第1集は『ライオンのかぞく』というテーマで全7冊から成り立ってます。『はじめてのかり』、『ありづか』などのお話があり、一話一話お話は完結していますが、7冊を通してライオンのサバイバル物語にも発展していきます。

第2集は『ゾウのかぞく』というテーマ。『かれえだ』や『おもいで』といったお話はここに含まれます。そして『草原のなかま』という第3集へと続きます。この三部作は、それぞれに繋がりを持ち、物語が絡み合って、壮大なサバンナの自然が読者の心に広がる展開になっています。

ちなみに、リカオンが主役の一冊もあります。

第1集『ライオンのかぞく』の中の一冊、『おみやげ』です。素晴らしい狩りの戦略も描かれていますし、その「おみやげ」が何かというのにも驚きます。後書きも逃せませんよ。お楽しみに。

ただ、あろうことか、このシリーズは絶版です。中古も、状態が良いものは高額がついているのもあり、全シリーズ購入したくても、あきらめる他ありません。幸い、図書館で借りれますが、できればずっと家に置いて何度も読みたい、そんな作品ですね。こういうシリーズこそ複刻の価値があると思います。是非、複刻して欲しいです。

(Anne)

大人のおしゃれ手帖ブログ 更新情報を受け取る

大人のおしゃれ手帖ブログ
更新情報を受け取る

Twitterでフォロー

RSSで購読

RSSファイル

follow us in feedlyfeedlyで購読

メルマガを購読